高円寺あづま通り商店街について

林 啓史(はやし けいし)

1.商店街の概要
(1)概況

「高円寺あづま通り商店街」は、JR高円寺駅より北へ約2分と近く駅前商店街と言える立地となっている。駅側の南東から北西の早稲田通りを抜けるように、あづま通り商店街のメイン通り、通称:あづま通りショッピングロードが通っている。その中心地に『入利弁天』が鎮座している。この弁天様は、江ノ島の弁天様に由来する由緒ある弁天様で音楽・芸能の神様として地元の人たちから親しまれている。 早稲田通りより先は中野区となり、あづま通り商店街は杉並区でも最も中野区に近い商店街である。   また、隣接した商店街は、ねじめ正一氏の小説で有名になった「高円寺純情商店街」であり、両商店街がお互いに賑わいを醸し出している。

(2)商圏及び人口動態

一次商圏は高円寺北2丁目である。ここには、2,704世帯、約4,000人の区民が居住している。(杉並区資料より)   また、杉並区全体では男女比が48対52と女性の比率が高いが高円寺2丁目地区は男女比が50対50と均等になっている。(ちなみに東京都では男女比が49対51とやはり女性の比率が高い)

(3)商店街の主なイベント

高円寺は阿波踊りをはじめとして数々の大規模なイベントが開催されていることでも知られているが、「あづま通り商店街」もそれらのイベントに積極的に参加している。また、毎年ゴールデンウィークに行われる恒例イベント「高円寺びっくり大道芸」はここ「あづま通り商店街」が発祥で、その後、高円寺全体の大規模イベントになった。   他にも毎月第三土曜日に行われる入利弁天由来の縁日、11月に行われる「高円寺フェス」などがある。

2.商店街の課題

上記の各種イベントだけでは、一時的な売り上げしか確保できず、継続的な売り上げに貢献する「何か」が必要である。

3.支援・活動内容

(1)各種イベントへの訪問調査および各種アドバイス

7月:七夕、8月:阿波踊り、9月:縁日、11月:高円寺フェス等のイベントについて参加し各種提言を行い、次年度の参考としてもらった。特に、今年度から行った「七夕」に関しては予想以上に、賑わった。

(2)座・高円寺協議会への参加

位置的に「あづま通り商店街」の延長線上にある、杉並区立杉並芸術会館:通称「座・高円寺」の協議会のメンバーとなり、「座・高円寺」と「あづま通り商店街」との“絆”を取り持ち、また、相乗効果を出せるイベントを模索した。

4.今後の課題と方向性

現在の「あづま通り商店街」は会長の強力なリーダーシップの下で結束している。しかし、今年の5月には会長を引退して後進に譲ることが決まっている。次期会長はまだ決まっていないが、IT関係にもある程度精通した商店街活動に積極的な若い会長になると思われる。 来期は新会長を補佐するつもりで、より深く支援を行っていきたいと考えている。