和泉仲通り商栄会の支援について
河合史門
(1)和泉仲通り商栄会と私
現在、私は、和泉仲通り商栄会の活性化支援をしています。最初は、杉並区の商店街アドバイザーとして、毎月役員会に参加していました。そのうち、当会の手塚会長からこの商店会の来街者の流れを知りたいと言われたため、商店街診断を行いました。 その際、NPO法人杉並中小企業診断士会の多大な協力を得ました。2008年春のことです。この商店会は、杉並区の南東に位置する近隣型商店会で、京王線「代田橋駅」から徒歩5分。商店会中央にスーパー「つかさ」があり、これが核店舗になっています。商店会としての長さは800m程度ありますが、全体として、商店の密集度は低く、ことに北部300mはその傾向が顕著です。
(2)当該商店会の問題点と支援
この商店会の問題点は、近時空き店舗が増加していることです。商店街診断をした当時60店舗以上あった店舗数が、現在は51店舗に減少しています。その原因としては、店主の高齢化と後継者不足が大きいのですが、近時の景況悪化も背景にあるといえましょう。
診断士(もしくは診断士会)としてできることは、起業セミナーを行い、起業に興味のある方を募るとともに、空き店舗を洗い出し、店舗オーナーと出店希望者とのマッチングを行うことだと思います。さらには、起業に対してイメージはあるものの、現実の店舗運営の経験のない方にはインターンシップ(希望業種の店舗で実際に労働を体験していただけるよう診断士がマッチングする)制度等も考えられます。
これらの活動は、まだ緒についたばかりではありますが、成果を生みつつあります。
(3)当商店会の将来
当商店会は、近隣に、和泉小学校・和泉中学校・日大鶴ケ丘高校・専修大学付属高校と学校が多く、商店会との関係も良好です。また、熊野神社もあり、神社への参詣客も商店会を歩きます。北側に少し足を伸ばせば神田川にいたり、桜のシーズンには、花見客も集まります。
このように、あまり気がつかない資源を持っています。現在、近隣の学校から、生徒の作製した絵画などの作品を借り受け、商店の店頭に掲示すると言う、ストリートギャラリーや、その場で景品がもらえるスピード三角くじを、年に数回実施し、好評を得ています。
この和泉仲通り商栄会が、その強みと機会を発見・活用することによって、一層発展することを願うとともに、その手助けを精一杯やっていこうと思っています。